不動産管理業のM&A
不動産管理業 業界概要、市場動向
- ここでは、不動産管理業、不動産賃貸業についてそれぞれ見ていきます。なお、両者は、
「管理」と「賃貸」に着目した分類ですが、業種・企業群としては、概ね同種となります。
- 不動産管理会社は、オフィスビルやマンションといった不動産の維持管理業務を行う会社をいい、
主に賃貸管理、マンション管理、ビル管理といった業種の会社が該当します。
不動産管理業は、不動産所有者(オーナー)の代わりに、清掃業務、修繕業務といった
日常的に発生する管理業務やメンテナンス業務を行います。
オーナーからの管理委託費が主な売上であり、安定的な収入源となっています。
- 不動産賃貸業は、不動産を賃貸して賃料等を得る事業で、不動産の管理形態は次の3種類、
「管理委託方式」、「サブリース方式(一括借上げ方式)」、「自己所有方式」に分けられます。
不動産管理業 業界再編、M&Aの動向
- 不動産管理会社は、収益が安定しており、M&A市場でも人気業種の一つです。
- 不動産管理会社は、ストック型収入構造(ビジネスモデル)であり、買手が多い人気業種です。
また不動産業界は、法人(オフィス系、商業系)と個人(住居系)とも概ね、
増勢基調、堅調に市場も伸びており、不動産管理需要(ニーズ)も底堅いといえます。
- 不動産管理会社のM&A事例について、当該事業はキャッシュフローが安定し人気業種であるため、
M&A事例は多くはありませんが、以下の事例があげられます。
- 事業集約(選択と集中)のためのM&A(譲渡)
- 不採算事業の立て直し(子会社、部門売却による資金確保)のためのM&A(譲渡)
M&Aの要点・ポイント
事業面
- 管理物件、管理戸数の把握
- 立地条件
- 営業、マーケティングの状況
- 管理物件の賃料収入官吏、入居率、退去率、収支計画等
- 家賃設定の状況等
- 外装、共有部分等のメンテナンスの状況
- 法令等の遵守状況、近隣、住人トラブル対応の状況
財務面
- 財務状況、収益状況、本業外事業の有無、人員の状況等
- 純資産、借入金の状況